社会保険労務士とは?⑥
■その他多様な社会保険労務士のニーズ
不況の影響から近年の雇用形態は多様化しており、契約社員や派遣社員、パートタイマーといった形態で勤務することにより、労働条件等についてトラブルが発生することがあります。そのようなトラブルにどう対応していくか、適切なアドバイスをするのも社会保険労務士の仕事です。企業と労働者がよりよい関係を構築するためにも、社会保険労務士は重要な役割を担っています。
不況の影響は人件費にも密接に関係しています。具体的には、労働時間の短縮や労働条件の引き下げ、最悪の場合は人員削減ということもあります。しかし、これらの実施において、法的に相当な理由があると認められない場合はトラブルにつながりかねません。そこで、法的根拠に基づいてアドバイスをする社会保険労務士が必要になってきます。
昨今においては、セクハラやパワハラといった問題も深刻化しつつあります。セクハラやパワハラは未然に防ぐことが重要となります。企業によっては、社会保険労務士を講師に迎えて、社員教育のセミナーを開催しているケースもあります。また、少子高齢化社会に伴い、年金制度について不安を抱える方も少なくありません。年金記録問題により、保険料を払ったにもかかわらず、年金額に反映されていなかったということもありますので、社会保険労務士への相談や請求手続代行が今後も増えることが予想されています。